足から健康に!
足は、身体を支える機能(姿勢保持)や、地面の凹凸を関知するセンサーとして機能したり、歩く際は地面からの衝撃を吸収したり、カラダを前に押し出すなど多くの働きを持っています。
歩くことに注目すれば、衝撃吸収の時には柔らかく、カラダを前に進めようとする時には硬くなりと小さな空間のなかで非常に複雑な動きをしております。そのため、このスムーズな動作のどこかに支障が出てくるとカラダは警鐘を鳴らしてくるのです。たとえば、痛みであったり、うおの目やタコ、マメなどがあり、それを放置したり、かばう動作をしていると不自然な姿勢や歩き方となり、カラダのいろいろな所(肩や腰、ヒザなど)に不具合が生じてきます。
これらを予防の一つして、足を包んでいるクツの選択が重要となります。ご自身の足のサイズを把握している人は非常に少ないのです。よく“大は小を兼ねる”といいますが、クツに関していえば、“百害あって一理なし”なのです。なぜなら大きなクツを履くと、クツと足の間に空間ができ、歩いているとクツと足の間で摩擦が起きるのです。それを繰り返すとマメができてくるのです。また、指の変形(外反母趾:がいはんぼしや内反小指:ないはんしょうし・・・後述)は、大きなクツを履いているからこそクツの側壁に押さえられクツ先の大きなクツを履いていると変形が進んでしまうことが多いのです。
では、クツが大きいとはいったいどのようなことでしょうか?
長さだけの問題では、ありません。最近は幅広のクツが多く出回っております。クツ先が広いクツは必ずカカト周りが大きくなります。すると“最初の一歩”の時にカカトから着こうとしたした時しっかりとした“一歩”が踏み出せないのです。そのたかが一歩のふらつきがカラダの動きに影響を与えますし、前に進んだ時にクツの中で足が滑ることになるのです。ですからクツのヒモは必ず結び足とクツが一体となるようにしなければならないのです。ご記憶にもあると思います。徒競走の時、必ずヒモを結び直していなかったでしょうか?カラダは知っているのです。足とクツは一体でなければならないことを・・・・。
足とクツの密接な関係がおわかりいただけたでしょうか?それが“健康への一歩”となるのです。 では、クツの選び方のまとめをしましょう!
靴購入にあたっては、以上のようなことに留意する必要があります。
サイズを確実にし、実際に靴を必ず履き、出来れば何歩か歩き、履き心地をみて靴をお選びください。
Question なぜ足に障害を起こすのでしょう?
スムーズな動きをしている関節では起きませんが、年齢とともに関節をつくっている骨や周りのスジ(じん帯や筋肉)の変化、いわゆる使いすぎや、使い方のあやまり、もちろん一度の強い衝撃による損傷(ケガ)など、いろいろな原因が考えられます。カラダの変化に伴い、痛みが出現する原因はほんの些細なことでも起こるのです。しかし、同じように使っている人、同じような歳の人でもその障害の程度は様々ですし、まったく障害を起こさない人だっています。何故なのでしょう。
Answer
ひとつには、姿勢や歩き方にあります。普段、我々は小さな足で身体全体を支え、動いています。足は身体の中で常にストレスを受けている部分です。ですから、この足に問題(異常)があれば、当然すべての身体の運動に影響を与えることになります。そしてこの異常は、障害となって痛みを生じるまで気付かれないことが多いのです。
具体的に言うと、まず正常足には3つのアーチ(テントのように張っている)と呼ばれる部分が存在します。内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチと呼ばれる部分で、内側縦アーチは通常土踏まずと呼ばれています。内側の土踏まずは知られていますが、実際には足の外側や指の付け根の部分(親指から小指にかけて)にもこうした凹みがあります。こうした足の凹凸が地面の凹凸にうまく適合し、また地面からの衝撃を吸収するクッションとなり、我々は自在にバランスよく歩いたり運動することができるのです。ですからこうしたアーチ構造が崩れてしまうと我々の歩行は非常に不安定なものとなってしまいます。
都会だけでなく、地面はアスファルトとなって、土の上を歩行するような機会がかなり減ってきています。また、靴も年々改良が進み、衝撃吸収素材を使ったものができ、凹凸を感じない世界となったため足がその本来の機能を果たさなくなってきているのです。近年の小学生の運動能力低下などをみてもこうした現状は明らかです(さらに言うと子供の扁平足や、外反母趾も近年非常に増加しています。)
※外反母趾:外反母趾とは、足の親指が付け根から小指のほうに曲がっていく病気ですが、体重を支える足は、歩き方や靴(シューズ)など履物の間違った選び方やはき方などで変形してしまうことが多くある。見方を変えると、足の親指の付け根が外に飛び出している状態です。足に合っていない靴、特にカカトの高いハイヒールや足をあまり包み込んでいないパンプスやサンダルなどで多い。症状の進行によって痛みが出てきたり、歩行や起立のたびに痛みを感じるようになります。